意地悪な気持ちが湧いてきたら(三)

そんなふうに、自分の内側に目を向けることは
人によっては怖いことかもしれない。
あるいはとても面倒くさいと感じるかもしれない。
忙しいのにいちいちそんなこと、やってられるかと。
だけど、そのあまり見たくも感じたくもない、面倒くさい部分こそ
本当は一番誰かに気が付いてもらうことを望んでいるかもしれない。
無視して、無かったことにして、感じないようにして、
放置するのは残酷だ。


または「いや、そんなこと、全然無いし。毎日そこそこ楽しいし。
自分の内側とか、そんな大げさな。」と思う人もいるかもしれない。
それならそれで、いいんだけど、
でも念のため、ちょっと立ち止まって、深呼吸して感じてみて欲しい。
もし、本当に毎日心から楽しくて、やりたいことが出来ていて
自分のことが大好きで、幸せだったら
自分以外の誰かに対して、意地悪な気持ちは湧いてくるだろうか。


それとも、優しくて、まじめで、いい人なら
自分の中に少しでも「意地悪な気持ち」など感じてしまったら
「そんなこと、考えちゃいけない。思っちゃいけない。」と
慌てて押し入れの奥にでも押し込むように
心の奥にしまい込んで扉を閉めるかもしれない。
でも、そうやってため込んだ感情は
いつか溢れて、あなたのエネルギーの中で鳴り響く。


最初は抵抗がある人もいるかもしれない。
だけど、慣れたらそんなに怖いことじゃない。
どんな感情を見つけても、あるいは、どんな痛みを感じても
逃げることなく、そして自分を責めることなく、嫌うことなく
ただ深く呼吸をしながら感じてみよう。
泣きたくなったら泣いて、叫びたくなったら叫んで、
歌いたかったら歌おう。
状況が許す範囲でなら、暴れたっていい。
痛くても怖がらずに、痛みを感じつつ、手を当てよう。
大事なことは、呼吸を止めないこと。
そして、自分を責めないこと。
身体の痛みも、心の痛みも、そうすることで初めて終わっていく。

 

「意地悪な気持ち」が湧いてくること自体は、全然悪いことじゃない。
そもそも、ある感情が自然に湧いてくることに良いも悪いも無い。
だけど、自分の内側に痛みがあるなら
一つずつ癒して終わらせていった方が、たぶん人生は心地良い。


自分を愛するって、例えばそういうことだ。